去人たち 評価版リリース。

言葉の持つ力で或るひとつの世界を作り上げようとしているかような、単にそれで遊んでいるだけのようにも見える、そんなデジタル媒体ノベル、「去人たち」。この度、評価版が出たそうだ。さっそくダウンロード。しかし今しがた、人狼村での暗躍につぎ「Twenty-fourの連続耐久視聴」をしてきたばかり。プレイするのは我慢。以前'99版を入手し徹夜明けにはじめたら、後半やめられなくなり、ひどい目にあった。私をまた殺そうというのか、この人殺し。というわけで積んどくゲームが増える。増える増える。
'99版のプレイ所感。デモで流れる曲が大好き。歌っていたのは誰だったかな。以前、検索でみつかったはずなんだけど(後日註「月光」奥華子)…、よい選曲してる。読み進めていくうちに、言葉の力そのものを感じさせる文章の洪水に、息をのんだ覚えがある。シナリオ、文自体の作りはざっくりしているが、噛み砕いて味わいたくなるテキスト。嫌いな人は逆に、読み飛ばしてしまいたくなるかもしれない。ちなみにインターフェイスがユーザーに全く優しくないので、いずれにせよ読み返すことはそもそも困難だろう。それでも、この作品はプレイする価値がある。こんな感じのテキストを「読む」のが好きな人ならば。具体的に言うと、筒井康隆の虚航船団などを読む人に、このノベルを勧めてみたい。少し、違うかもしれないが。


後日記。評価版、ちょこっと触った。シナリオは同じものみたい。音楽が一部変わり、背景も新たに描かれて、シルエットの代わりに所謂立ち絵がついた。後はボイスのつく箇所があるそうな。 中味に少々触れるが、翠子のドリルに違和感がない。立ち絵の絵師、よい絵描きさんだ。あれって、頭じゃなく手に装着するものだったのね。

後々日記。一行ごとに読む設定にしたとき、ボイスが付くことに気づいた。また、シナリオとしては「秋日狂想」と「残秋輓歌」まで。正式発表版を楽しみに待つか。